WORLDILLIA

ポルノグラフィティ( 色情塗鴉 ) WORLDILLIA專輯

11.カルマの阪

作詞:新籐晴一
作曲:ak.homma
編曲:ak.homma,ポルノグラフィティ

ある時代ある場所、亂れた世の片隅
少年は生きるため、盜みを覺えていった。
醜く太った大人達などには
決して追いつけはしない風のように
今、空腹を滿たすのがすべて
清らかな、その心は
穢れもせず罪を重ねる。
天國も地獄さえも、
ここよりマシなら喜んで行こう。
「人は皆平等などと、
どこのペテン師のセリフだか知らないけど」

パンを抱いて逃げる途中、
すれ違う行列の中の
美しい少女に目を奪われ立ちつくす。
遠い町から賣られてきたのだろう。
うつむいているその瞳には淚が。
金持ちの家を見とどけたあと
清らかな、その身體に
穢れた手が觸れているのか。
少年に力はなく、
少女には思想を與えられず。
「神樣がいるとしたら、
なぜ僕らだけ愛してくれないのか」

夕暮れを待って劍を盜んだ。
重たい劍を引きずる姿は、
風と呼ぶには悲しすぎよう
カルマの阪を登る。

怒りと憎しみの切っ先をはらい、
血で濡らし辿り著いた少女はもう、
こわされた魂で微笑んだ。
泣くことも忘れてた。
空腹を思い出してた。
痛みなら少年も
ありのままを確かに感じてる
--お話は、ここで終わり。
ある時代のある場所の物語--


清らかな、その身體に
清らかな、その心は
泣くことも忘れてた。